遺産分割協議の注意点
遺産分割協議、および遺産分割協議書を作成する場合、いくつか注意しなければならない点があります。
遺産分割協議の注意点
■必ず相続人全員で行う
※必ずしも、一堂に会して話し合う必要はなく、全員が合意している内容の協議書を、郵送などの持ち回りで署名・押印する、という形をとっても良いです。
■「誰が」「どの財産を」「どれだけ取得するか」を明確に記載する。
■後日発見された遺産(借金が出てくる場合もある)を、どのように分配するか決めておく(記載漏れがあっても、改めて協議書を作成しなくて済むため)。
■不動産の表示は、所在地や面積など、登記簿の通りに記載する。
■預貯金などは、銀行名、口座番号なども細かく記載する。
■住所・氏名は、住民票、印鑑証明書通りに記載する。
■実印で押印し、印鑑証明書を添付する。
■協議書が複数ページにわたる場合は割印をする。
■協議書の部数は、相続人の人数分、及び金融機関等への提出数分を作成する。
■相続人が未成年の場合は、法定代理人(通常は親権者)が遺産分割協議に参加するか、未成年者が成年に達するのを待ってから遺産分割協議をする。
■法定代理人も相続人である場合は、互いに利益が対立することになるため、家庭裁判所に特別代理人の選任申立を行う(未成年者である相続人が複数いる場合は、それぞれ別の特別代理人が必要)。
■相続人に胎児がいる場合は、胎児が生まれてから作成する。
■相続人の一人が分割前に推定相続分の譲渡をした場合は、遺産分割協議にはその譲り受けた者を必ず参加させなければならない。
- 遺産分割協議の進め方
- 遺産分割協議書の書き方
- 遺産分割協議の注意点
- 遺産分割の調停と審判
- 遺産分割協議のQ&A
- Q1)夫が亡くなりました。相続人は妻である私と息子ですが、息子はまだ12歳の未成年者です。母親である私が子供の代理人として遺産分割協議を行えばよいのでしょうか?
- Q2)夫が交通事故で亡くなりましたが、現在、私は2人目の子を身ごもっています。胎児は相続人になりえるのでしょうか?また、もし仮に胎児にも相続人としての資格があるならば、遺産分割はどのようにしたらよいのでしょうか?
- Q3)所在のわからない相続人がいるため、遺産分割協議を行うことができません。こういった場合は、どうすればいいのでしょうか?
- Q4)父の遺産の分割協議を終えたあとに、父の子と名乗る人物が現れました。戸籍を調べてみると、確かに、父が認知した子でした。分割協議は一からやり直さなければなりませんか?
- Q5)相続人に未成年者がいます。どのように遺産分割協議をすればよろしいでしょうか?
- Q6)私は実印を持っていません。遺産分割協議書は認印でもいいですか?
- Q7)海外に住んでいる相続人がいて、実印がありません。どうしたらよいでしょうか?
- Q8)遺産分割協議書は相続人の人数分つくらなければいけませんか?
- Q9)不動産と借金は長男が相続すると言う分割協議書は可能でしょうか
- Q10)兄弟3人で父の遺産を相続する事となりましたが長男である私が土地と自宅を受け継ぎ、銀行預金3000万円を二男、三男で半分ずつ分ける事で合意をしましたが、その場合遺産分割協議書を特に作成する必要はありませんでしょうか?
- Q11)父が亡くなり、遺言書がでてきましたが兄弟で話会った結果、遺言書にかかれた内容と違った遺産分割をする事に全員で合意したのですが問題はないでしょうか?
- Q12)姉と二人で亡くなった父の遺産(土地、現金)を、遺産分割協議書を作成して相続したのですが,しばらくして、別の銀行口座に現金(800万円)がある事が判明いたしました。分割協議はやり直しとなるでしょうか?
- Q13)母親と弟2人で父の遺産分割協議をおこないましたが、後になって父の遺言書が見つかりました。 分割協議を行った内容と遺言書に書かれていた内容が若干違うのですが母と弟も既に分割協議を行った内容で問題ないと言っているのですがどうしたら良いでしょうか?
- Q14)父が亡くなり兄弟で分割協議書を作成し相続を行ったのですが、数か月後に父が認知した愛人の子が現れたのですが?
- 遺産分割協議の失敗事例